【帝京大学ラグビー】岩出監督の凄さと注目の選手を紹介!明治対帝京大直前解説11月24日(日)に秩父宮ラグビー場で行われる関東大学ラグビー対抗戦「帝京大学対明治大学」を前に、今年のW杯日本代表選手7人を輩出した帝京大学の凄さについて、その立役者である岩出雅之監督の人柄や行ってきた改革、そして、注目の帝京大選手4人をご紹介いたします。

ラグビー帝京大学対明治大学(11月24日)の見どころ

今現時点の星取表は、帝京は早稲田のレイドローこと斎藤直人選手に逆転トライを取られ、惜しくも2点差だが他は全勝の4勝1敗の状況で、明治が5勝をあげているので、かなりの大一番が見られるだろう。

ここ数年の大学ラグビーを支えてきたのは帝京大学と言っていいほど、ラグビーW杯での活躍を見せてくれた7人の侍と言われている堀江翔太選手、中村亮土選手、流大選手、姫野和樹選手、淳史選手、ツイヘンドリック選手、松田力也選手の7人を輩出している。

もちろん筆者はjsportsで観戦する予定だが、テレビ放送が無いというのが非常に残念。

今のラグビー業界で言うと、早慶戦よりも帝京対明治戦をテレビ放送した方が良いのではないかというくらい大事な試合。

この試合で帝京が勝ったとすると、1敗ずつになるし、もしも早慶戦で慶應が勝った場合は、早稲田、明治、帝京が1敗ずつになる熱い展開に。

更に言うと、去年10連覇をかけた帝京が、明治の優勝により叶わなかったが、直接対決には至らなかったので、その2校が戦う試合は要チェックだ。

筆者は帝京の弱い時からチェックしてきたので、早慶戦はもちろん楽しみだが、24日のこの試合もものずごく楽しみである。

岩出監督が、帝京の活躍のキーマン。

(写真:NumberWeb

岩出監督は、帝京が弱い時から監督をしていたが、その人格者ぶりと、改革的な思考と行動力で、帝京だけでなく日本のラグビー全体を変えた人物。

慶応高校の監督を務めた筆者の同期も、岩出監督に話を聞きたいと言っていたほど。

岩出監督が一番変えたのが、帝京大学に掛け合って、ウェイトトレーニングの充実化を図ったこと。

それから全寮制にして、スケジュールや栄養管理を徹底したことも挙げられ、その後他の大学がマネしだしたので、大学ラグビー全体の底上げになった。

今回のラグビーW杯の日本代表選手が活躍した要因のひとつは、こういった改革があったからだろう。

筆者が一番注目したのは、雑用を4年生にやらせたことだ。

通常であれば1年生が担当になる雑用だが、実際は慣れてなくて一番大変な1年生よりも、ルールを知り尽くしている4年生が雑用をした方が確かに効率的だ。

そんな環境で経験した1年生は、4年になったら雑用をするという意識も強く付くし、良い循環が行われるのは間違いない。

そういった大胆な改革や文化を行ってきた岩出監督は、平成のラグビーを変えたと言っても過言ではなく、これからも長くラグビー界を引っ張ってくれる存在になると筆者は考える。

帝京の特徴と注目の選手4人を紹介

帝京はフォワードのチームと言われていて、スクラムも強いが、縦の明治とスタイルが似ているし、バランスよく全体に強い選手がいる。

強い選手が多ければ良いという訳ではないので、優秀な人材をチームとして育てたのは岩出監督の手腕だが、今年に限ってはバックス陣が凄い。

日本代表選手で言うと、福岡選手、松島選手、山中選手のポジションであるウィング、フルバックの充実ぶりが顕著である。

なぜか全員が伏見工業出身で3年生という、高校生時代も一緒にラグビーをしていたこの3人の決定力はハンパない。

木村朋也選手(3年生ウィング)

尾崎泰雅選手(3年生センター)

兄の尾崎晟也選手はFBとしてサントリーで活躍中。

奥村翔選手(3年生フルバック)

フォワードで行きながらの、この3人の活躍が見どころだ。

安田司選手(3年生フランカー)

(写真:帝京大学ラグビー部

おそらく日本代表に入ってくるであろう選手。

先ほど紹介した尾崎選手と、この安田選手は、前回早稲田戦で怪我をして途中退場してしまったのが原因で負けてしまったのではと言われるほど、強い選手である。

その時、岩出監督はインタビューで「連覇してた時の気持ちが抜けてないのか。」と、一言も怪我をイイワケにしなかったというエピソードも本当に素敵だ。

最後に

下馬評では明治が有力だが、筆者は帝京が勝つのではないかと予想している。

もちろん一番応援しているのは母校の慶應で、次は早稲田と明治だが、最近は帝京も好きになりつつある。