直前に迫ったラグビー早慶戦について、これまでの勝率やラグビースタイルによる相性を振り返りつつ、下馬評を覆して慶應大学が早稲田に勝つための3つのポイントについて、筆者が、にわかファンの佐野と聖樹ともに、ラグビー初心者にもわかりやすく解説しました。
目次
早慶戦が地上波EテレでLIVE中継!
11月23日(土)午後2時-(午後4時)
関東大学ラグビー対抗戦「早稲田」対「慶應」
今日は新しい動画の前にひとこと。
早慶明について語ったこちらの動画の反響が大きくて、遂に30年以上ラグビーを応援している人たちにも届いてしまったと、パンドラの箱を開けてしまった気分です。笑(コメントのレベルがヤバい…w)
と言う訳で、今回の動画は12月23日(土)と目前に迫っている早慶戦の歴史や、慶應が勝つにはどうしたら良いのか?などについて話しております。
動画の内容はこちら
早慶戦の見どころと慶應の勝利の法則とは?
早慶明の相性とは?
早慶戦の歴史を振り返ってみると、1922年から早慶戦が始まり、慶應から見て20勝7分け68敗と、圧倒的な差が付いてしまっている。
ちょっとマニアックになりますが、早慶明にはそれぞれ相性があり、慶應は明治と相性が良く、早稲田とは悪い。
早稲田は慶應と相性が良いが、明治とは相性が悪い。
明治は早稲田とは相性が良くて、慶應とは悪い。
という風に、下馬評を覆す時のの勝ち基準のひとつとなっているので、前回の慶明戦は、筆者は相性が良い明治に慶應が勝つのではと期待していましたが、残念な結果に。
そして明治が低迷していた時、早稲田に負けるだろうと言われたときに勝った次の年に復活したと考えている。
こうした相性があるので、その数字が必然と出てきてしまっているのではないか。
なので今回ほど相性の悪い、しかもレベル的に早稲田が上なので、厳しい戦いになるのは必然だ。
横の展開の早稲田と、縦の明治、タックル・ディフェンスの慶應と考えると、明治がガンガンやって来た時には、魂のタックルで慶應が勝つ可能性はあるが、慶應が止めたいのに、早稲田は得意の横の展開で、タックル攻撃が通用せずに負けてしまうのではないだろうかということが予想される。
筆者が大学3年の時に復活の兆しを見せ、4年の時に大学選手権ベスト4に残り、卒業した次の年に優勝。そのきっかけが、大学2年の時にほぼ全敗だったにもかかわらず、早稲田に勝ったからなので、今回の早慶戦での勝敗は、今後慶應の復活劇に関わってくるので、どうしても期待してしまう。
そしてまだ学生なので、その当日の精神状況だったり、モチベーション、試合の持って生き方や準備も関わってくるので、結果はビックリするほど変わってくる。
そこを信じて、試合を観戦するつもりだ。
なぜ毎年同じ日(11月23日)に早慶戦が行われるのか?
11月23日は国民の祝日である、勤労感謝の日だが、1年のうちで1番雨が降らない日だと、統計上で出ている。
筆者も中学高校、大学の現役の時、そして卒業してからと早慶戦を応援してきたが、雨の試合はあまり記憶が無い。
慶應大学が早稲田大学に勝つための3つのストーリーとは?
魂のタックルが決まりまくる。
もし勝ったとしても、慶應が攻撃する割合は3で、ディフェンスは7。
早稲田の方が圧倒的にボールを回して攻撃してくるので、それを如何にディフェンスで耐えられるかが勝利の鍵。
過去、筆者が見た試合の中で、慶應の下馬評が悪い時に勝った試合は全部ディフェンスで耐え、ガンガン攻めてくる早稲田に点を取らせずに、慶應が守り切るのが勝利への最大の条件。
以前の動画で、アイルランドに日本は90%勝てないと言いつつも、ペナルティを積み重ねれば勝つ可能性もあるという予想が的中したが、もし勝つとしたらそういった試合展開になるだろう。
セットプレーのミスが無いこと
慶應と早稲田はスクラムは互角だが、ラインアウトに注目して欲しい。
ラインアウトを取れるか取れないかで勝敗は決まってくるだろう。
筆者が学生の頃、ラインアウトで選手を持ち上げても良いというルールに変わったが、それを上手くこなしていたのが例年の慶應だった。
しかし、今年そのラインアウトの調子が悪い。
だからなかなかペースをつかむことが出来ず、負けが続いている。
なのでディフェンスをきちんとやり、ラインアウトも取って、スクラムも押すくらいの試合ができれば、慶應が勝つ可能性が出てくるだろう。
選手全員がトランス状態に入れるかどうか
今年の慶應の選手の中で、中楠選手だけが気合いが入っていて、他の選手からその気合いが見て取れないのが残念なところ。
中楠選手は去年、国学院久我山の最後の試合で、早稲田実業に負けて花園に出られなかったので、その鬱憤もたまっているせいなのか、今年慶應ですごく良い活躍をして、良いから俺に寄越せ!という気概が前面に出ているのに、他の選手は優等生という印象が強いのだ。
例えば、キックが上がっててもお見合いになってしまったり、自分が行けば良いのにボールをパスしてしまったりと、どこか遠慮がちなプレーが目立ち、ハングリー精神が弱いのではないだろうか。
逆に言うと、そこを乗り越えてしまえば慶應は勝てる。
先日のボクシングで井上尚弥が目の上を切られて、相手が2重に見えていたとしても、最後まで気合いで乗り切った時の様な根性が出せるかどうかだ。
(写真:慶應義塾體育會蹴球部公式サイト)
もちろん慶應のスターである山本選手も、今回の慶應の不甲斐なさに嘆いているだろう。
なぜこれだけ練習してきたのに、実力では勝てていた筑波大と日体大に勝てなかったのかという悔しさがプレーに全面に出ているので、それをみんなにも伝えて欲しい。
今年明治が強い理由は、メンバー全員の気合いが入っているからと言ってもいいくらいである。
逆に、姫野選手に次のW杯へ向けて一番の課題は何かと聞いたときには、その「我」を抑えると言っていたのが印象的だった。
自分がボールを持ってしまうと「俺が俺が」の精神が強すぎて、敵にバレてしまうので、次の大会までに自分が行くときと、他の選手にパスする時の練習をしますと言っていて、福岡選手の感動的なトライの時、ラファエレ選手が出したキックは、姫野選手がパスしているが、実はあの時自分が行きたかったと話していた。
それは自分の我が強すぎて、チームに迷惑をかけていると感じていたから、自分を抑えてチームプレーを優先したことによる勝利だったのが、今の慶應は、そのステージではなく、全員「俺が俺が」で行ってもらいたい。
筆者が慶應ラグビー時代、故上田監督に一番怒られたときは、逃げに回った時だった。
慶應の今の選手も、いいポテンシャルを持っているから、「俺が俺が」の精神で頑張って欲しい。
まとめ
1.勝ったとしても、ディフェンスが7割だが、数少ないチャンスを取る!
2.ラインアウト、スクラム、キックなどのセットプレーで絶対にミスをしない!
3.選手全員が「俺が俺が」の精神で、トランス状態になること!
ぜひ、ここに注目して早慶戦を観戦してみてください。
最後に…
マサキの小ネタもお楽しみに。笑