ラグビーを心の底から楽しむ方法<其の壱>

昨日の稀勢の里の引退インタビューは
色々考えさせられました。

 

久しぶりの純粋日本人の横綱。

だからこそなのか、思うことが多かったように思います。

 

ラグビーも日本代表を応援するも、サッカーと違って外国人が出やすいルールの為、
それこそ白人+黒人 が入り乱れております。

 

NO1のNZオールブラックスも半分くらいイングランド人だったりします。

 

知らない人も多いと思うけど、昔、田口光久という
サッカー ゴールキーパーの選手がテレビに結構出てたが

あるスポーツニュース番組で

「ラグビーは外人ばっかり出てるからダメなんですよ」

と、ラグビー関係者にとってはデリケートな問題を
ズバッと言った時に、心底、こいつをムカついた。

 

「ふざけんな」

「テキトウに軽々しく言うんじゃねえ」

「どんだけサッカーが偉いんだ?」

 

みたいなw

 

個人的な見解だけど、日本は島国だし
江戸時代の鎖国も長かったし、

なんつうか「外人」を受け入れる文化が低過ぎると考える。

外国人労働者受け入れの話も
ここまで大きくなっているのは日本くらいだろう。

もう、これはDNAに刻まれた文化だ。

 

そんな閉鎖的な人種でも、今年はラグビーW杯・来年は東京五輪と
そういうイベントの時だけインバウンド効果を狙う。

 

恥じるべき。

 

そんなに外人が嫌いならまた鎖国をすればいい。

そして、食料問題に悩み、みんな飢餓して死ねばいい。

 

・・・と、たまには強く主張してみましたw

 

きっと僕の体には半分韓国の血が流れているし
幼い頃、それで悩んだりしたからこそ、

こういう問題には人一倍敏感になってしまうんだと思います。

 

でも、ラグビーに関わって徐々にその意識が変わりました。

 

心底、日本代表のために体を張る外国人。

日本代表になりたくて帰化する外国人。

日本文化に早く溶け込もうと、努力する外国人。

 

そんな外国人は僕ら以上に

「日本人」の心を持っているように思います。

 

今年の社会人トップリーグは本当に盛り上がりました。

神戸製鋼の強さは抜きん出てたけど
トヨタ・クボタの躍進、王者サントリーの苦悩も

僕らファンにとってはすべてが魅力的にみえた。

 

盛り上がった要因の1つに

「外国人選手枠を2人⇒3人に広げた」

ことによって、全チームのレベルが上がったこと。

 

これは間違いない。

 

だけど、先日行われた

サントリーVSクボタのカップ戦(1.5軍の試合みたいな感じ)で
サントリーが15人全員「日本人」ということで話題になった。

 

・・・話題にすんなよ…… マジで。

それまで頑張ってきた外国人をなんだと思っているんだ?

 

サントリーは選手層が厚いし、日本代表も多いため

「日本人枠の代表選手」

にもっともっと自分たちのチームから選考して欲しい為
アピールの為に15人を全員日本人で行った経緯があります。

 

それを知らずに単純に

「全員日本人!
 素晴らしい!!」

と、言っている人が多くてげんなりしました。

こういうことをイチイチ取り上げる時点で
ラグビーを楽しむマナーになってないと思います。

 

ラグビーを心から楽しむ為には

「異国の人を受け入れる精神」

が、かなり大事になってきます。

 

9月に開催される本番まで、少なくともこのメンバーの皆様には
その精神を養っていて欲しいと思いますw

 

ではでは

(なんだ?このメルマガ??w)

 

PS

たまたま見付けた横綱について分析しているある記事が本当に良かった。

一部抜粋しておきます。

興味がある方はぜひ。

 

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横綱には引き際以外にもいくつかの、「かくあるべし」という理想がある。

「受けて立つ相撲を取るべし」
「毎場所優勝争いに絡むべし」
「品格ある行動をとるべし」などなど。

その多くは、常陸山、栃木山、双葉山など、過去の伝説的な横綱たちの理想的な姿から選りすぐられたものだ。
それらがあいまって理想の横綱像が形作られ、すべての横綱が、それに近づくことを求められる。

しかし、実際にはほとんどの横綱が、理想の横綱像と現実の自分とのギャップにもがき苦しむ。

それも無理はない。
そもそも、横綱昇進の基準が、「2場所連続優勝」という成績が中心で、理想の横綱像に近づけるかを考慮していないからだ。
ところが、昇進した途端、理想の横綱像に近づくことを当然のように求められる。じつに理不尽なことだ。

横綱たちは、そんな理不尽さにじっと耐えて土俵に上がる。
彼らは、それぞれに優れた個性を持ち、磨き上げて横綱に昇進した。

しかし、横綱の理想像に近づくには、そんな個性を曲げなければいけないこともある。
両者の間で揺れ動き、もがき苦しむ。
そんな葛藤が横綱たちをたくましく成長させ、個性をさらに磨く。その過程で生まれる数々のドラマが、ファンの心を揺さぶる。

引退会見で、17年間の土俵生活で貫いた信念は何かと問われた稀勢の里は、

「絶対に逃げない。その気持ちです」と答えた。

稀勢の里が土俵上で体現し続けた、まっすぐ当たって前に出る、愚直な相撲は、
まさしく「逃げない」信念の現れだ。

(略)

横綱とは、一つの美しい理想像として描かれるものではなく、歴代の72人の横綱というピースが集まってできたモザイクのようなものではないか。

72のピースの一つひとつに、同じものはない。
色も形も違うピースが、それぞれの輝きを放つ。

その集合体こそが横綱であり、理想の横綱像とは、
その輝きをいっそう増すための装置に過ぎないように思える。

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