【高校大学ラグビー】コアファン的学生ラグビーの楽しみ方と見どころ解説ラグビーワールドカップ2019で日本全体が沸いたが、選手の出身校を知ると日本代表やトップリーグの試合も楽しさ倍増するので、学生ラグビーもぜひ注目して欲しい。

というわけで高校・大学ラグビーをもっと楽しむための視点を、筆者なりに解説してみました。

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高校大学ラグビーのコアな楽しみ方解説!

ラグビーとサッカー、野球の違いとは?

サッカーや野球とは違い、中学校にラグビー部が少ないのが現状で、高校まではラグビースクールに通う子供達が多く、選手の経歴にはそれが顕著に表れている。

強豪高校からのスカウティングは、ラグビースクールがほとんど。

筆者も御多分に漏れずラグビースクールに通っていたが、その武蔵野ラグビースクールから国学院栃木という経歴の人もいるほど、全国の強豪校からラグビースクールは注目されている。

中学高校は関西のスポーツ

学生ラグビーは、高校ラグビーの決勝戦が行われる花園があるからなのか、関東よりも関西の方が盛り上がっている。

全国から出場できるのは、各都道府県から基本1校だが、北海道と関東は2校、大坂はそれに加えて開催県ということもあり、さらに1校が加えられて3校が花園に出場できるが、関西はラグビーをしている学校が多く、その3校に入るためにも熾烈な争いがあり、必然的にハイレベルな戦いが強いられる。

優秀な選手は関東の大学に集結する

そんな優秀な大阪の選手も、大学は関東の大学(早稲田、明治、帝京、慶應、東海大学等)に集結する傾向にあり、特に面白いのは早稲田大学の主力メンバーが大坂の東海大仰星高校だということ。

小学生や中学生はラグビースクール、高校は花園を目指せる学校、大学で良いパフォーマンスを出せるのは関東。と、優秀な選手は最高の場所でラグビーをしたいという思いが強いからだ。

プロフィールに出身校が必ず書かれている訳とは?

他の競技では、あまり選手のプロフィールで出身校を書かないが、ラグビーは出身校を記載しているプロフィールが多いのは、前述したことが影響しているのだろう。

そして選手の成長を追いかけるのが、学生ラグビーの醍醐味であり、コアファンの楽しみ方でもある。

例えば関西の高校(大阪桐蔭、常翔学園、京都成章、京都工学院)で活躍後、関東の早稲田や帝京大学へ行くなど、関西の有名高校から関東の大学へ進学する選手が多いが、時には天理大学、関西大学、同志社へ行く選手もあり、本当は関東に行きたいのに、成績や家庭の事情で行けなかった選手もいるのではないかと考ながら花園の試合なんかを見たりもする。

慶應の最大のライバルである神奈川県の桐蔭学園高校の選手も関西の大学に行ったり、U20の発表があった時など、誰がどこの大学に行くのかと一喜一憂したり、慶應や早稲田は高校から大学にそのまま進学することが多いが、今年強い東海大暁星や東海大相模の選手は東海大学にそのまま進学せず、違う大学に行くなど、選手の動向を追いかけるのが楽しいのだ。

高校の強化が大学の強さに繋がる

特に慶應や早稲田の様なストレートに進学する学校の場合、大学ラグビーを強化するためには高校を強くするしかない。

昨年の慶応義塾大学が強かった要因は、卒業した4年生が高校時代に花園に出場したほどの選手が揃っていたから。だからこそ花園での活躍があった年には、これから強くなるという期待が高まり盛り上がる。

早稲田は今まで推薦が多かったが、今年は高校が強化されているからなのか、早稲田実業出身者が過去最高に多い気がする。

流通経済大学や天理大学は高校も強く、そのままストレートで進学する選手も多い。

コアファン的ラグビーの楽しみ方

筆者が去年学生MVPと言っていた島根一麿選手が天理大学からパナソニックに行ったというのも嬉しいし、そうやって選手を若いころから追いかけているコアファンが、ラグビー界を支えていると言っても過言ではないだろうか。(さすがにラグビースクールまでは追いかけられない…笑)

(写真:https://panasonic.co.jp/sports/rugby/member/

今回のW杯でも日本代表選手が選出された時、「田村優ってどこの大学?高校は?」とか、

(写真:https://sunwolves.or.jp/team/player/2019/

「帝京の時イマイチ目立ってなかったけど、まさか初めて花園出た時の姫野?」みたいに出身校チェックが止まらなくなり、興奮度が倍増する。

(写真:https://sunwolves.or.jp/team/player/2019/

流大選手も有名な高校ではなかったが、弱小高でのキャプテンシーやリーダーシップを取り、教員の資格を捨てて日本代表選んだなどのストーリーもたまらない。

(写真:https://sunwolves.or.jp/team/player/2019/

松島幸太郎選手も桐蔭学園から早稲田に行くと見せかけて海外に行ったりみたいなドラマがあったりと、ジャニーズの嵐を追いかけるファンの様に、選手とともに生きている感覚まで行くと、ガチのコアファンと言えるでしょう。笑

(写真:https://www.suntory.co.jp/culture-sports/sungoliath/member/

学生ラグビーの試合の見どころとは?

たまに高校の時に活躍していた選手が、その後出てこなかったりすると、実は怪我をしていて挫折したというような話を聞くと悲しくなったり、逆に高校時代に無名の選手が大学で活躍すると嬉しくなったりするし、試合を観戦する時にチェックするのは、校歌斉唱のメンバー発表されたときに必ず一時停止して、全員の出身校を確認して、「札幌山の手?あ~リーチと同じ学校ね」みたいにして楽しんでいる。

高校ラグビーのチェックポイント

高校ラグビー独自のルールを少し説明すると、怪我をしないためだとは思うが、ヘッドキャップが必須だったり、スクラムは1.5m以上押すとペナルティになる。

W杯での楽しみのひとつであったスクラムの押し合いは、高校ではその醍醐味を味わうことができないが、逆にスクラムが弱くても、その後のバックスの展開力で勝ち進んでいく可能性もあるので、大学やトップリーグよりも、その展開を楽しむことができる。

後は前後30分ずつだったりと、球をたくさん回す試合展開が見れるので、それも高校ラグビーの楽しみのひとつ。

大学ラグビーの見どころ

大学は高校よりも完成されているが、日本代表を見慣れた方からはもどかしかったり、ノックオンやスローフォワード、そこでオフサイドしちゃうの?などのミスが多く目立ち、規律やディシプリンが確立されておらず、それ故に残りワンプレーでの逆転劇があったりと、未熟だからこその楽しみがある。

全国高校ラグビーはMBSがライブ配信!

HANAZONO LIVE全国高校ラグビー大会

高校ラグビー準決勝(1月5日)は、MBSとTBS地上波で放送予定なので、好きな選手を見つけて、今後どういった経歴を辿るのか、追いかけてみてはいかがでしょうか。